リウマチのセルフケア

リウマチのセルフケアの基本は生活習慣の見直し

免疫の働きを補うために規則正しい生活習慣を
リウマチの症状

関節リウマチがあってもなくても、健康的な生活の基本はかわりません。食事をしっかりとること、適度に体を動かすこと、十分な睡眠をとることが大切です。免疫の働きを補うためにも、健康的な生活を振り返り、気になる点があれば修正していくことが必要です。

リウマチの療養生活の7つのポイント

リウマチの基本療法、小さな積み重ねですが、毎日つづければ病気の経過が違ってきます。

1.ストレスをためず、安定した精神状態で過ごしましょう。

イライラ、クヨクヨは病気を悪化させます。

2.住まいの環境をととのえましょう。

段差を少なくし、関節への負担を少なくする自助具なども活用しましょう。

3.運動と安静の両方が大切です。

1日の間で、体を動かす時間と休める時間を配分しましょう。 睡眠は十分に。リウマチ体操は毎日少しずつでもつづけましょう。

入浴して体を温めながら関節を動かします。
  • 指を結んで開く
  • 腕を上げる、伸ばす、曲げる
  • 足首を回す

4.冷え、湿気には要注意。関節の痛みや、はれを強めます。

夏の冷房は控えめに、自然の風をよく通します。

5.バランスのよい食事を、三食規則正しく。

良質なたんぱく質や、ビタミン、ミネラルの豊富な食品をとりましょう。 お酒は控えめに、タバコはやめましょう。

6.関節に負担をかけない動作を身につけましよう。

痛みを軽くし、変形を予防します。うつむいて本を読む姿勢は、首や肩を痛めます。 30分以上つづけるのは避けましょう。

7.できることは、なるべく自分で行うようにしましょう。

関節の機能や、筋力を維持できます。

リウマチの症状改善のためのセルフケア

関節症状だけでなく、全身の症状の改善にもつながります。

禁煙する

喫煙は関節リウマチを発症させやすくする危険因子のひとつとして知られています。それだけでなく、治療効果にも悪影響を及ぼします。 たばこを吸っている患者さんは吸わない患者さんにくらべて寛解の達成率が低いのです。

喫煙は肺の病気や心臓病などのリスクも高めます。 合併症のために関節リウマチに対する十分な治療がおこなえなくなる危険性もありますので、やはり禁煙することが大切です。とくに男性の喫煙者は寛解を達成しにくいことがわかっています。

体重をコントロール

太りすぎは関節の負担を大きくするだけでなく、関節リウマチに伴いやすい糖尿病や心臓病など、生活習慣病の発症にもつながります。かといって、やせすぎも問題です。

しっかり食事をとっていないと感染症にかかりやすいだけでなく、骨のもろさにもつながってしまいます。適正な体重を保てるように、食事の量、内容、活動量などを見直していきましょう。

歯を磨く

歯をキレイに磨くとリウマチの症状の改善が見られます。歯周病菌が抗CCP抗体をつくりやすくする作用があり、抗CCP抗体は関節リウマチが重症化するにつれ正比例して増えます。

歯周病菌を歯磨きなどで減らすと、この数値が下がります。また歯周病を治療するとリウマチ薬が効きやすくなります。

リウマチの痛み、腫れを和らげるセルフケア

リウマチの改善

患部を温めたり、冷やしたりして症状を軽くする方法は、医療機関でもおこなわれる方法のひとつですが、家庭でも手軽にできます。 温めたほうがよいのか、それとも冷やしたほうがよいのかは、関節の状態によります。関節が腫れあがり熱をもっているようなときには冷やすのが原則です。

腫れがひどくなければ、温めます。関節周囲の筋肉がこわばり、血流が悪くなることも痛みを強める要因のひとつです。温めて血流を促せば、症状がやわらぐことも多いのです。温めたり冷やしたりくり返すのもいいです。

朝のこわばりは温める

40~42°Cくらいの湯に、痛みやこわばりのある手足を入れて温めます。 10分間ほど、ゆっくり手足を動かしながらつけてください。

痛みが強いときは冷水との交代浴

温水に4分ほど浸けたあと、15~20℃の冷水に1分ほどつけます。これを3~4回くり返し、最後は温浴4分間で終了します。

リウマチの人に向く水中ウォーク

関節への負担が少なく運動効果は高い

骨や関節は、力を入れ、負荷をかけて動かさないと強くできません。一方、関節リウマチは関節に炎症を起こす病気で、負荷をかけると炎症が悪化し、関節を傷めます。こういった「むずかしさ」を解決するのが、温水プールなどを利用する水中ウォークです。水の中では浮力が働き、体重が軽くなるため、関節に負担をかけずに力を入れた運動ができます。陸上で動かすより、関節を傷めることも少なくなります。

さらに、陸上では動かせなかった部分も動かせるようになり、血液の流れがよくなりますので、病気で不足がちだった酸素を関節の近くの組織に送ることもできます。水中ウォークをつづけることで、関節まわりの筋肉が強化され、痛みやこわばりもしだいに軽くなります。

ただし、水中ウォークは関節への負担が軽いとはいえ、やはり運動です。炎症がある程度治まっていることが条件です。水中ウォークを始める前は、自分が適した状態かどうか、医師に相談してください。

水中ウォークのやり方

最初は、水の中で15分ほど柔軟体操をします。慣れてきたら、水の中をウォーキングします。なるべく大股で、足を上げながら、速度をつけて歩きます。水の抵抗かおり、初めはむずかしいかもしれませんが、だんだんスムーズになります。

リウマチを悪化させないためにも、心のケアを

精神的ストレスは、関節リウマチを悪化させる

関節リウマチは、患者さんの精神状態によって病状が悪くなったりよくなったりすることが、よく知られています。 たとえば、人間関係や金銭問題などのトラブルに巻き込まれたりする と、その精神的ストレスで、多くの 忠者さんは病状が悪化します。  

また、病気そのものによるストレスもあります。特に、関節リウマチの初期や進行期では、患者さんは先行きを心配して、精神的に不安定になりがちですが、それは決してプラスには作用しません。 安定した精神状態で毎日を過ごすことは、療養生活のポイントといえる大切なことなのです。

ストレスをためずに、病気と向き合う心がまえをつくっていくようにしましょう。とはいっても、健康な人でもストレスへの対処はむずかしいもの。次のようなことをヒントに してみてください。

病気や治療について理解する

関節リウマチや、その治療法についての情報を集めましょう。病気の正体を見極めることができれば、これは長いつき合いになる、イライラ、クヨクヨしてもしかたがないと思えるようになります。そのようにして心のバランスをとることも、療養生活をつづけていくためには大切です。病気や治療法について勉強していれば、医師にも相談しやすくなり、治療にも積極的にとり組めます。それが病状をよいレベルで保つことにもつながります。

プラス指向で考える

たとえば機能障害が進み、ひと月前にはできた動作がもうできないことを実感するとき。患者さんは、どうしても「できなくなった」ことを気にしがちです。こういうときはプラス指向で、「まだできる」ことに日を向けましょう。その機能を保つためにはリハビリが必要だと身をもって感じるようになるはずです。そうして真剣にリハビリをつづけるうち、痛みが軽くなり、失った機能が戻ってくると、精神面にもプラスの効果を与え、患者さんは見違えるほど明るく元気になります。

ひとりで悩まない

だれにもわかってもらえない「痛み」。患者さんの多くは、そのつらさをひとりで抱えています。このようなケアには、同じ病気をもつリウマチ患者との交流がよいでしょう。病院での集団リハビリや、友の会など患者どうしの集まりは、ともに語り合える仲間づくりのよい機会です。家族にも伝えにくかった病気の苦しみも、同病の人にだったら打ち明けられます。苦しんでいるのは自分だけではないという連帯感ももてます。患者どうしの集まりに参加しようと思う前向きな気持ちは、病気にもよいほうへと作用します。

笑い、泣く、豊かな感情をもつ

関節リウマチになったからといって、人生が終わるわけではありません。小さな日常のできごとにも、悲喜こもごもの感情が生まれます。そういうときは無理をして自分を抑えず、楽しいときは笑い、悲しいときは泣いていいのです。

笑いや涙には、関節リウマチを悪化させるサイトカインなどの物質を減らす効果があることが、研究でも明らかになっています。