認知症を予防する生活習慣

変化に富んだメリハリのある 生活が、脳を若返らせます

有酸素運動で認知症を予防

脳を鍛えるチャンスは日常の中にあふれています。掃除や洗濯などの家事や、「朝刊を読む」「スーパーに買い物に行く」といった日々の習慣や行動も、ひと工夫で脳を活性化させる「生活トレーニング」にすることができるのです。日常生活で脳を刺激するポイントは、変化をつくり出すこと。本来、次の行動を考えながら体を動かす必要のある家事などは脳に刺激を与える絶好のチャンスです。 しかし、無意識で行えるほど習慣化すると、体はその行動を記憶してしまい、働くのは脳の一部の領域だけ。脳は最低限しか働かなくなるのです。

違和感は、脳へのよい刺激

そこで、いつもは黙々と行う家事の最中に歌を歌ってみるといった変化をつけてみましょう。脳にいつもと違うといった違和感 をもたせることで、ふだんとは違う脳の領域が刺激され、脳はぐん ぐん活性化します。  

いつもと違う店で買い物をした り、新しい趣味を始めたりするこ とも、脳への刺激になります。心がわくわくするような日常を心が けると、脳も若返るのです。すでに習慣になってしまった家事に変化を与えて生 活トレーニングにする工夫や、脳を活性化させる新習慣の提案です。 どんな工夫をしようか、と考えてみること自体も、生活トレーニングになります。

新聞や絵本は場面を想像しながら声に出して読む

声に出して読むことで、聴覚も同時に刺激できる
認知症予防と運動、ウォーキング

ふだん新聞や雑誌、小説を読むとき、たいていの場合は、声に出さず「黙読」していることでしょう。このときは、脳の中で特定の部位(視覚系)しか働きません。脳をさらに活性化させるためにおすすめなのが、「音読」です。声に出して読み上げることで、黙読のときとは別の部位(聴覚系)を刺激することができます。脳の異なる領域を同時に刺激することができるのです。

音読の題材として特におすすめしたいのは、絵本や童話です。自分が子供のころに読んだことのある本なら、懐かしい思い出がよみがえってくるでしょう。こういった感情の動きも、脳を活性化させてくれます。孫などに読み聞かせをするのもよいでしょう。人に聞いてもらうと、感情を込めて読むことができますし、喜びや楽しさといった感情を共有することも、脳へのよい刺激となります。

脳に効く音読のポイント

POINT1 セリフなどは抑揚をつけて読む

セリフのある物語を選び、登場人物に合わせて声色を変えたり、感情を込めて読んでみよう。感情の動きは、脳にとって快い刺激になる。

POINT2 できるだけ滑舌よく大きな声で読む

口を大きく勣かすと、顔の筋肉が動き、脳への血流もアップ。何度も音読して慣れてきた題材は、滑舌よく、スピードアップして読むのも効果的。

毎日の出来事を簡潔にまとめたひと言日記をつける

日記をつけることで「見当識」を鍛えられる
日記

元気な脳を保つために習慣にしてほしいのが、「ひと言日記」です。日記をつけることで、1日の出来事を振り返って思い出す時間をつくることができます。これが、記憶力の低下を防ぎ、脳への大きな刺激となるのです。実際に、日ごろからよく文字を書いている人は、認知症になりにくいことが知られています。

また、今日の日付や、どこで、何時に、何をしたかを日記につけることで、時間感覚や場所感覚を保つことができます。自分の置かれている状況、たとえば年月、時間、場所などを理解する脳の機能を「見当識」というのですが、認知症予備群の人は、脳の見当識をつかさどる機能が低下しやすいこともわかっています。

退職などを機にライフスタイルが大きく変化する60代以降では、日付や曜口の感覚があやふやになりがち。元気なうちから見当識を鍛えておくことが、認知症予防につながります。

日記を続けるための工夫

気分が高まるお気に入りの日記帳を選ぶ

メモ帳などから始めてもよいが、継続するためのモチベーションアップには、お気に入りの日記帳を使うのがO。

書き忘れてしまったら、翌日以降にまとめて書く

長く書こうとすると、面倒に感じてしまい、挫折しやすい。箇条書きでひと言でも、充分に効果が期待できる。

箇条書きにして、ひと言だけでもOK

書き忘れたときは、数日前のことを思い出す力を鍛えるチャンス。近い記憶を呼び起こすことも、トレーニングに。

脳に効く日記のつけ方

POINT1 必ず手書きで記入する

1日の出来事を振り返るために、脳を働かせ、 書くために手を動かす。手書きで日記をつけることは、2つのことを同時に行う「デュアルタスク」になり、脳へのよい刺激に。

POINT2 時間を意識して書く

日記には、今日の日付と曜日のほか、その出来事が起こった時間もできるだけ詳細に書きとめ、見当識を鍛える。日付を書くときは、西暦と和暦、両方書けば、さらに効果的。

POINT3 1日の終わりに振り返りながら書く

寝る前など、1日の終わりにその日の出来事を振り返ることで、記憶力のトレーニングになる。ふとんに入る前や風呂上がりなど、時間を決めるようにすると、習慣化しやすい。

POINT4 2週間~1ヵ月に1度読み返す

ときどき日記を読み返すことも、脳を刺激するトレーニングになる。忘れていたことを思い出したり、そのときの感情を想像しながら読むことで、記憶を呼び出す力が鍛えられる。

好きな詩や小説の一節を紙に書き写す

3つの動作を同時に行って脳を活性化させる
書き写す

同時に2つの動作を行うことを「デュアルタスク」といって、1つの動作だけを行うよりも、脳に大きな刺激を与えられると考えられています。文章を書き写すという動作は、「題材を読む」「文章の意味を理解する」「文字を書く」という3つの工程を同時に行う必要があるため、デュアルタスク以上に脳のトレーニングになります。

書き写すときは、ひと区切りごと、1文ごとなど、ある度まとまった量を頭に入れて、書き写しましょう。記憶力を鍛えることもできます。1文の暗記に慣れてきたら、2文ずつ暗記するなど、レベルを上げていくといいでしょう。

また、「できるだけ文字をきれいに楷書で書く」「漢字を正しく書き写す」というように、気をつけるポイントを増やすことで、さらに脳への刺激を増やすことができます。題材を変えていけば、飽きずに続けることができるはずです。

脳に効く書写のポイント

POINT1 ストーリーや意味のある文章を選ぶ

文章の意味や、物語の場面を想像しながら書き写すことで、黙読や音読とはまた違った脳の部位も刺激できる。

POINT2 1回400字くらいがベスト

無理なく毎日続けるには、400字くらいの題材がおすすめ。ていねいに書き写しても、15~20分程度で終えられる。

書写におすすめの題材

新聞のコラム

400字程度の題材としておすすめなのが、新聞のコラム。毎日違う内容なので、飽きずに続けやすく、「朝刊を読むときに書き写す」など習慣にしやすいのもメリット。世の中の動きに興味を持ちつづけることも、認知症予防には効果的。

百人一首

言わずと知れた古典の名作、百人一首もおすすめの題材のひとつ。和歌には季節感や郷愁を誘うもの、恋愛などが歌われており、その情景や意味を想像することで、脳が活性化される。1日3首ずつなど、目標を決めて取り組んでみよう。

認知症予防をサポート| FORTIES

この記事は認知症予防をサポートする情報メディアサイトとしてFORTIESが監修及び運営管理しております。

Share: