脳に新しい刺激を与える体操で、脳が瞬時に活性化する

有酸素運動で認知症を予防

認知症はもちろんのこと、健康長寿をめざすために、毎日の習慣にしたいのが、ウォーキングや自転車こぎなどに代表される「有酸素運動」です。

ある研究では、有酸素運動によって、記憶をつかさどる脳の海馬の体積が増えたという結果に。国際的に調査・研究がなされてきた結果、認知症予防のためには、1日30分の有酸素運動か効果的であるとされています。

有酸素運動には、肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病を改善する効果があることは、今や常識です。生活習慣病は認知症のリスクを高めるので、そういう意味でも、有酸素運動は認知症を予防する体づくりには欠かせない運動です。

また、筋力の低下は寝たきりのリスクを高め、認知症を起こしやすい状態になります。全身の筋肉を刺激する運動で筋力の低下を防ぐことも重要です。

複数ウォーキング

認知症予防と運動、ウォーキング

認知症予防において、もっともおすすめな運動が複数の人で行う「複数ウォーキング」。ウォーキングは特別な道具もいらず、誰でも取り入れやすい運動です。

歩く速度やフォームに特に決まりはありませんが、誰かと一緒に行うのが重要なポイントです。

コミュニケーションをとりながら取り組むことで、脳のさますまな領域を同時に刺激することができます。一般的にウォーキングは、かるく汗ばむくらいの速言で行いますが、足腰に痛みがある人は、ゆっくり散歩するのでも認知症予防の効果は期待できます。

1日合計30分、ウォーキングする

自分の体の状態に合わせて、歩きやすい速さで歩く。有酸素運動を1日30分行うのが目標だが、一度に30分が無理なら、買い物の行き帰りで10分、友人と散歩で20分など、こま切れでもok。できることから取り組み、徐々に習慣にしていきましょう。

効果アップのポイント

  • 人と一緒に行う
  • テーマを決めて歩く
  • 毎日できるだけ違うコースを歩く

家族や友人とコミュニケーションをとりながら行うのが○。毎回違う道を歩いたり、「季節の花を見つける」などとテーマを決めるのも、脳への刺激がアップ。

ながら深呼吸

ながら深呼吸

「ながら深呼吸」は、いつでもどこでも行える簡単な運動です。腹筋を意識してふだんの呼吸より深い呼吸を行うと、全身の血流が改善し、脳への血流もアップします。

深呼吸すると、心身をリラックスさせる副交感神経の働きが活発になるため、ストレス解消の効果も期待できます。

また、家事などほかの動作と組み合わせることで、有酸素運動のような効果が期待できます。外出などの移動中に、掃除機をかけたり、洗濯物を干しているときなどに、気軽に取り組みましょう。

気づいたときに、大きく深呼吸する

5秒かけて鼻から息を吸う。次に、お腹をへこませるイメージで7秒かけて口からゆっくりと息を吐く。息を吐き切ったら、5秒間息を止める。これを5回ほど繰り返す。

初めのうちは、お腹に手を当てて、空気がお腹にたまって膨らんでいるのを確認しながら行うとよい。

効果アップのポイント

  • 通勤や外などの移動中
  • テレビを見ているとき
  • 家事をしているとき

「ながら深呼吸」は、立って行っでも、座って行っでもOK。日常の動作と組み合わせれば、家事や移動時間をちょっとした運動の時間にできる。

足指パッチン

足指パッチン

足の筋肉を刺激する運動です。足には大きな筋肉が集中しており、足の筋力の低下は、全身に大きな影響を与えます。筋肉が衰えると、ひざなどの関節に負担がかかり、足が充分に上からないためつまづいて転倒。

さらに骨折などすれば寝たきりになり、結果、認知症のリスクが高まります。足の親指を動かすと、すねにある「前脛骨筋」という筋肉が鍛えられ、足首の動きがスムーズになり、つまづきにくくなります。

また、つまづいたときにも、転倒せずに、とっさに体勢を立て直しやすくなるのです。

足の親指を大きく動かし、床をたたく

いすに座り、片足を少し前に出す。足の親指をできるだけ大きく上げて、人さし指にこすりつけるようにしながら、親指で床をたたく。

床をたたいたときに「パチン」と音が出るような強さでたたけるようになるのが目標。片足10回ずつ行う

新聞紙で足指カチェック

足の指だけを使って新聞紙を破いてみよう。新聞紙を破れなければ、足指力が低下している可能性がある。足指力が低下していると、転倒のリスクも高くなると考えられる。足指パッチン体操で、すねの筋肉を鍛えよう。

着席ウォーキング

着席ウォーキング

暑さや寒さの厳しい日や、雨風の強い日に、 無理に外でウォーキングを行うのは危険を伴います。熱中症は命にも関わるので、特に真夏は注意が必要です。

そこで、室内でもできる有酸素運動を紹介します。いすに座って行う運動ですが、足腰に問題のない人は、立って行うのもおすすめです。

テレビを見ながら、ラジオや音楽を聴きながらでも、気軽に取り組めます。単純な動きですが、手を上げるという動作が加わるだけで、上半身の筋肉も刺激され、運動量は格段にアップします。

手を真上に上げたまま、いすに座って足踏みする

いすに座り、できるだけ高くももを上げて足踏み する。手は真上に上げて、背すじを伸ばした状態をキープする。呼吸は止めずに自然に続ける。

音楽を流して、「1曲分が終わるまで」というようにルールを決めるのもいい。ほかの有酸素運動と合わせて1日合計30分が目標。

上半身を左右に倒す動きを加える

手をかるく組んで真上に上げ、ゆっくりと左右に体を倒しながら、足踏みを続けてみよう。上半身の動きが大きくなって運動量がアップするため、生活習慣病の予防のためにも効果的。わき腹の筋肉も鍛えられるので、お腹周りが気になる人にもおすすめ。

さらに負荷を大きくするには、上半身を後ろにひねりながら左右に倒す。わき腹を意識しながら、できるだけゆっくり倒すことで、効果がアップ。腰痛がある人は、痛みを感じたら無理に続けないように。

ラジオ体操

ラジオ体操

多くの人が子供のころ行ったことのある「ラジオ体操」ですが、実は、60代以上こそ積極的に取り組みたい運動です。ラジオ体操には、さますまな運動要素がバランスよく組み込まれています。

有酸素運動のような効果も期待できますし、短い体操の中で、全身の約400以上もの筋肉を動かすことができる といわれているのです。

NHK系列のラジオやテレビで放送されているほか、インターネットで動画を見ることもできます。伴奏のCDを購入すれば、自分の好きな時間に取り組むことができます。

ラジオ体操第1を朝の日課にする

ひざや腰に痛みのある人や、バランスをくずしやすい人は、いすに座って行う。テレビ放送では、座った状態でのやり方を見ることができる。

また、自治体などが地域でラジオ体操のイベントをしていることも。そういったイベントへの参加もおすすめ。

サイクリング

サイクリング

自転車こぎも、有酸素運動のひとつです。いつも買い物は車やバスで行くという人は、ときどき自転車を利用してみてはいかがでしょうか? 自転車には、ウォーキングにはないメリットもありますなれている動作とはいえ、バランスをとる必要がありますし、車や周囲の人にぶつからないよう、注意も必要です。

同時にいろいろな動作をこなすので、脳を活性化できると考えられます。 ただし、乗りなれていないと転倒の危険もあります。ブランクがある場合は、安全な場所で短距離からチャレンジを。

ふだんの移動を自転車に変えてみる

上り坂は負荷が大きくなるので、まずはできるだけ平らな道から挑戦しよう(特にひざの痛みがある人は、坂道は避けたほうがよい)。サイクリングロードなど、景色のよい道を走れば、ストレス解消の効果も期待できる。

ウォーキングにはないメリット

  • バランス能力を鍛えることができる
  • 周囲に気をつけながら乗るので、注意力がアップ
  • ひざへの負担が小さい

ひざへの負担が少ない自転車こぎは、ひざの痛みがある人にもおすすめ。室内で使うエクササイズ用の自転車(エルゴメーター)を活用するのもいい。

ヨガや太極拳は脳の活性化にも効果的

ヨガ

ヨガや太極拳もおすすめです。どちらも、深い呼吸をしながら行うので、有酸素運動と同様の効果が得られるだけでなく、さまざまなポーズをとることで、全身の筋肉を伸ばしたり、鍛えたりできます。

また、インドで生まれたヨガはもともと修行のひとつだったため、意識の集中も重要な要素です。中国で健康法として親しまれている太極拳も、集中力を高めて行う運動です。これらの運動は、同時にさまざまな課題(タスク)をこなす、複合運動なのです。

自己流で始めると、正しい体の動かし方ができていないため、効果が不充分だったり、ケガを招いてしまうこともあります。

初めは、カルチャーセンターやジムなどでインストラクターに正しい方法を教わるとよいでしょう。新しいことにチャレンジすることでも、脳はどんどん活性化されていきます。

メリット1:有酸素運動になる

ヨガも太極拳も、深く息を吸い込み、ゆっくりと息を吐く腹式呼吸を行いながら、ポーズをとるため、有酸素運動のような効果が得られる。

メリット2:ストレッチ&筋トレ効果

どちらもさまざまなポーズをとるが、その姿勢を数秒間キープすることで、ストレッチや筋力トレーニングと同様の効果が期待できる。

メリット3:自律神経を整える

気持ちを落ち着かせ、意識を集中させながら腹式呼吸と合わせて行うことで、自律神経が整い、心身がリラックスする。

認知症予防をサポート| FORTIES

この記事は認知症予防をサポートする情報メディアサイトとしてFORTIESが監修及び運営管理しております。

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